【中小企業必見】退職金制度の見直しのポイントとは?

中小企業にとって「退職金制度の見直し」は、従業員のモチベーション維持や企業の財務健全性を保つために避けて通れない課題です。しかし、どのように見直しを進めるべきか悩んでいる経営者も多いのではないでしょうか。本記事では、退職金制度の見直しのパターンやポイント、さらには具体的手順まで徹底解説します。廃止後の代替制度の導入方法についても触れており、これから退職金制度を見直したい中小企業の経営者にとって、有益な情報を提供します。この記事を読むことで、適切な退職金制度の見直し方法を理解し、企業の未来をより明るくする一歩を踏み出しましょう。

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経営者さん

はぁ、最近人の採用が難しくて…
色々な採用サイトに掲載してるのに全然人が採用できないんだよ。

VPくん

なるほど、最近では会社を決める際に会社の待遇面や福利厚生などが重視されているのを知っているカ?

経営者さん

そうか、うちの会社ではなかなかできない経験を積むことができるのが魅力だと思ってるんだけど!

VPくん

それはそうかもしれないが、やっぱり働くからにはお給料や福利厚生、退職金制度など金銭的な面が大きいだろウ。
まず、分かりやすいところから行くと、給与を少し上げるとか、退職金制度を充実させてみるとかはどうだろウ?

経営者さん

う~ん、やっぱりお金が大切なのか~

VPくん

そりゃそうだろウ。
最近では、人を採用したいなどという理由で地方や工業団地、建設業などの中小企業が退職金制度を導入するケースも多くなっていル。
今回は、退職金制度の見直しについて解説していくゾ。

目次

退職金制度の見直しを検討するタイミングとは?

退職金制度の見直しを検討する際、まずはそのタイミングを見極めることが重要です。一般的に、退職金制度の見直しを考えるべきタイミングとして挙げられるのは以下のような状況です。

1.採用活動に苦戦している・離職率が多い時

2.人事制度全体を大きく見直しをしたい時

3.人件費を見直したい時

4.2026年は法改正で退職金への影響も!知っておくべき知識

上記のように採用や離職率への課題や人件費を見直したいなどの時に退職金制度の見直しも課題になってくるようです。それでは、それぞれの項目について詳細を確認していきましょう。

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1.採用活動に苦戦している・離職率が多い時

企業が採用活動に苦戦していたり、離職率が高いと感じている場合、退職金制度の見直しは有効な手段となり得ます。退職金は、企業が提供する福利厚生の一部であり、競争力のある退職金制度を整えることで、求職者にとって魅力的な要素となります。また、現従業員に対しても、将来的な安心感を提供することで、離職率の低下につながる可能性があります。特に、若手人材の定着を図るためには、退職金制度を含む福利厚生全体の見直しが必要です。

2.人事制度全体を大きく見直しをしたい時

企業が成長段階にある場合や、若手社員や優秀な人材を確保したいという希望がある場合、人事制度全体の見直しは避けて通れません。その際、退職金制度も重要な要素の一つとなりえます。特に同じ業界や業種の他社がどのような制度を設けているか調査し、自社の人事制度が大きく劣っていないかを見比べてみるとよいでしょう。新しい人事戦略に基づいた退職金制度の再構築により、企業文化の刷新や従業員満足度の向上を目指すことができます。

3.人件費を見直したい時

人件費の効率的な管理は、企業経営において重要な課題の一つです。特に経済状況が不安定な時期には、人件費削減が求められることがあります。退職金制度を見直すことで、長期的な人件費の見通しをより明確にし、適切なコスト管理が可能となります。具体的には、業界標準や法改正に応じた制度変更や、柔軟な退職金制度への移行を検討することが考えられます。

また、現在、退職一時金制度や確定給付企業年金などの制度を実施している企業では、企業型確定拠出年金(企業型DC)制度に見直しをすることで退職給付債務の負担を軽減することができる可能性があります。

4.2026年は法改正で退職金への影響も!知っておくべき知識

2026年に予定されている法改正は、退職金制度にも影響を及ぼす可能性があります。企業でも法改正の内容について把握し、従業員にもアナウンスすることが必要です。また、法改正に先駆けた退職金制度の見直しの準備を進めることで従業員にとっても有意義な見直しに繋がるでしょう。詳しい法改正の内容は以下の関連記事にまとめているのでぜひご覧ください。

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退職金額の見直しどのようなパターンがある?

退職金制度の見直しは、企業の成長や優秀な人材確保など企業基盤を安定させるために大きな影響を与える重要な要素と言えます。企業は、労働力市場の変化や法律の改正に関する情報収集を行い、魅力的な福利厚生制度を維持することが重要です。福利厚生制度の中でも退職金制度は、金銭的な要素を含む点で給与の次に注目されるポイントですので、適切な見直しを行うことが従業員の士気を高め企業成長にも貢献する要素であると言えるでしょう。

退職金制度の見直しには、以下3つのパターンがあります。

1.【追加】新規で退職金制度を導入する

2.【併用】現在ある退職金制度を継続しながら新規の退職金制度も導入する

3.【変更】現在ある退職金制度を他の退職金制度へ変更する

4.【廃止】現在の退職金制度を廃止する

詳細を見ていきましょう。

1.【追加】新規で退職金制度を導入する

新規で退職金制度を導入する場合、企業は従業員のニーズや業界・業種の平均を的確にとらえ、最も効果的な制度を選択する必要があります。例えば、確定給付企業年金(DB)や企業型確定拠出年金(DC)などの選択肢から自社にとってどの制度が良いか検討しましょう。DBやDCの制度は、企業の財務状況や従業員の将来の資産形成を考慮して選ばれることが多いです。また、新たな制度を導入する際には、従業員への理解促進と同意を得ることが必要となります。従業員向けの説明会や分かりやすい資料などを配布して従業員の理解を促進する取組を行いましょう。

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2.【併用】現在ある退職金制度を継続しながら新規の退職金制度も導入する

資金面でも事務負担面でも余裕がある場合は、現在ある退職金制度を継続しながら新規の退職金制度も導入する方法もあります。併用のメリットとしては、旧制度を気に入っている従業員も尊重しつつ新たな制度を追加することによって退職金制度が充実することです。

また、全ての従業員が併用するというよりも、会社として2つの制度を運用する方法もあります。具体的には2025年入社までの従業員は退職一時金制度の対象となり、2026年以降の入社の従業員は企業型DC制度の対象とするというようなケースです。会社としては新たな退職金制度を導入したいものの勤続年数の長い従業員達からの同意が得にくい場合などは、入社年度で区切って制度を新たに導入するということもできるでしょう。

3.【変更】現在ある退職金制度を他の退職金制度へ変更する

今ある退職金制度を変更するという見直しの方法もあります。例えば、企業で独自の退職一時金を積み立てる制度を企業型DCなどの企業年金制度を導入し変更する場合などです。

4.【廃止】現在の退職金制度を廃止する

業績悪化などにより将来の退職金の積立や確定拠出額の支払いが困難になってしまったという場合もあるでしょう。そのような場合には、退職金制度を廃止するという見直しの方法もあります。

しかし、退職金制度の廃止は従業員にとっての「不利益変更」にあたるため、企業側が一方的に廃止できるものではありません。退職金制度を廃止する合理的な事由を明示し、労働組合や従業員へ説明・合意を得ることが必要となります。

また、条件面での改悪になり、従業員の「やる気」低下や転職に直結する可能性が高まるので、やむを得ない状況のみに留めておく必要があります。

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企業が退職金制度を見直す際のポイント

企業が退職金制度を見直す際には、いくつかのポイントをおさえておくことが重要です。ここでは、退職一時金制度の見直しの際に抑えておくべきポイントを簡単にまとめました。今回ポイントとして紹介するのは以下の3点です。

1.従業員の合意が必要

2.就業規則や退職金規程などの改定

3.税理士や社労士など専門家への相談

1.従業員の合意が必要

退職金制度を変更する際には、制度を新規導入する(従業員にとって利益がある)場合も制度を廃止する(従業員にとって不利益がある)場合も従業員への説明と合意は必須になります。

特に制度の廃止など従業員にとっての不利益変更の場合は、合意がスムーズに得られないこともあるので、どうして廃止に至るのかなどの状況を従業員が納得いくよう丁寧に説明、説得する必要が出てきます。

説明してもどうしても合意が得られないなどの場合は、代替案を提示したりと従業員の理解をえられるよう企業側での配慮なども必要になる場合もあります。

2.就業規則や退職金規程などの改定

退職金制度を見直す際は、就業規則や退職金規程なども見直す必要が出てくる場合があります。今まで退職金制度が無く、新設する場合などは社労士などに相談し、適切な内容の規程を作成する必要があります。

現行の規則や規程がある場合は、見直しの内容に沿って加筆や修正を行う必要があります。DBや企業型DC制度などを導入する際には、導入サポートを行っている業者などにどのように規則や規程を変更すべきか相談してみるのもよいでしょう。

3.税理士や社労士など専門家への相談

退職金制度を見直す際に、経費・税務の面や制度の内容面で悩むことも多いでしょう。普段から付き合いのある顧問税理士や顧問社労士が居る場合は、相談をしてみるとスムーズに導入が進む場合もあります。

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退職金制度の見直し手順

具体的に退職金制度の見直しを行う際には、どのような手順が必要になるのでしょうか?

退職金制度の課題を把握・見直しの目的を明確にする

まず現行制度の課題を明確にすることが重要です。従業員のニーズや会社の財務状況を分析し、見直しの目的を明確にすることで、具体的な改善策を立案しやすくなります。また、見直し後の制度がどのように運用されるかをシミュレーションし、予期せぬ問題が発生しないよう事前に対策を講じることも必要です。

退職金制度見直しの際のシミュレーションを実施する

退職金制度を見直す際、費用や運営に係るコストを見積もっておく必要があります。従業員の年齢構成などにもよりますが、特に退職金の準備となると10年、20年先を見積もっておかなければならないケースも多く長期的な目線でコストをシミュレーションしておく必要があるのでしょう。従業員のために積み立てる額や制度運営に係る費用などを見積もっておく必要があります。

また、制度を導入する際に、コンサルティング相談に乗ってもらえる場合も多いので長期シミュレーションを算出してもらうと良いでしょう。

従業員へ退職金制度見直しの説明や周知を行う

次に、従業員への説明や周知をきちんと行うことが求められます。制度変更によって従業員の不安を招かないよう、変更の意図やメリットを丁寧に伝え、全員が納得できる形で進めることが理想です。ここでのコミュニケーションが後々のトラブルを防ぐ鍵となります。

社内規則を整え、労働基準監督署へ申請する

さらに、就業規則など社内規則を変更し、労働基準監督署への申請も忘れずに行いましょう。制度変更に伴う社内規則の整備を行い、労働基準監督署に必要な届け出を行うことで、法的に適正な運用を確保することができます。これらの手順をしっかりと踏むことで、企業と従業員双方にとって有益な退職金制度の見直しが可能となります。

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中小企業向けの退職金制度の種類を紹介!

ここまで、退職金制度の見直しのパターンやポイントを紹介してきました。それでは、中小企業が退職金制度を検討した時、どのような制度があるのでしょうか?ここでは、簡単に中小企業が導入できるメジャーな退職金制度を以下の3点に絞って紹介します。

1.企業型確定拠出年金(DC)

2.確定給付企業年金(DB)

3.中小企業退職金共済(中退共)

それぞれ、見ていきましょう。

1.企業型確定拠出年金(DC)

企業型確定拠出年金(DC)は、企業が掛金を毎月拠出し従業員が自ら年金資産の運用を行う制度です。拠出される掛金は、個人ごとに区分され掛金・運用収益との合計額が給付額なので、運用リスクは加入者本人に課されます。積み立てた年金資産は原則60歳まで引き出すことはできませんが、企業を退職する際には、年金資産を個人型(iDeCo)や転職先のDCへ持ち運ぶことができます(ポータビリティ制度)。

企業が従業員に掛金を上乗せするタイプの制度設計と企業での上乗せはせずに従業員が現行の給与から掛金を拠出するかを選択する(選択型企業DC)などがあり、企業の経営状況などによって決めることができます。確定給付企業年金(DB)に次いで普及・利用が拡大している制度です。

また、掛金は全額損金に算入でき、加入者掛金は全額所得控除が認められています。

最近では、NISAやiDeCoの普及から金融リテラシーを上げ、資産運用を積極的に行い老後資金を準備したいという個人も増えているので、経営者・従業員共に注目度の高い制度になっています。

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2.確定給付企業年金(DB)

「確定給付企業年金(DB)」は、その名前の通り従業員が受け取る給付額があらかじめ確定されている企業年金制度です。運用の責任を会社が負うので、万が一、運用結果が悪くあらかじめ約束していた給付額から不足してしまった場合は企業が不足分を補填する必要があります。

「確定給付企業年金(DB)」と「退職一時金制度」と比較すると、「退職一時金制度」では事前積立ての義務はなく、企業が計画的に資金準備や保全をせずに倒産してしまった場合、十分に退職金が支払われないことがあります。一方で、「確定給付企業年金(DB)」のような企業年金制度を採用すると、毎月の給料等と併せて企業年金の掛金を人件費として計画的に拠出・積立てをするので資金準備の平準化に繋がります。

「給付額」があらかじめ約束されている企業年金制度としては、確定給付企業年金と、厚生年金基金(現在は新設が認められていません)があります。

3.中小企業退職金共済(中退共)

中小企業退職金共済(中退共)は、企業が毎月、従業員のための退職金掛金を積み立てる制度で、従業員が退職時に退職金が支払われます。

国(厚生労働省)が管轄している独立行政法人勤労者退職金共済機構 中小企業退職金共済事業本部(中退共)が運営を行っています。

掛金の一部が助成されるなどのメリットもあります。

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DC、DB、中退共を比較!

ここでは、上記1~3で説明したDC、DB、中小企業退職金共済を簡単に比較表にしてみました。

 DCDB中退共
任意加入可能可能全員加入の必要あり
加入年齢70歳未満70歳未満制限なし
役員の加入可能可能不可能
社会保険料負担軽減可能可能不可能
掛金上限/月5.5万円基金が設定
(上限40万円など)
3万円
運用主体加入者基金機構
受取額
(運用利回)
変動(年率3.1%※)変動なし(推定0.5%)変動なし(基本年率1%)
受取原則60歳以降退職時退職時
その他・相対的に利回りが良くなる可能性が高い
・企業の退職給付債務の企業負担を軽減
・基金の運用状況により追加負担の可能性あり・拠出3年未満の場合、返戻率100%未満

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まとめ(ポイントをおさえて最適な退職金制度の見直しをしよう!)

今回は、中小企業が退職金制度を見直す際のパターンやポイント、具体的な退職金制度について解説してきました。

既存の退職金があり、制度変更する場合、新規で退職金制度を導入する場合、どちらも従業員への説明や合意を取ることが必要となってきますので、「何故、見直しを行うのか」などの理由や制度の説明を誠実に行い、従業員とコミュニケーションをとることが鍵となります。

せっかく見直しを行うのであれば、企業・従業員共に納得できる建設的な見直しができるよう企業努力も必要となってきます。

また、退職金制度の1つである企業型DCの導入コンサルティングやサポートはSBIインシュアランスラボにぜひご相談ください。貴社の状況やご希望などを丁寧にヒアリングし、貴社のご状況に合った形で導入できるようサポートいたします。

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この記事を書いた人

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